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鹿児島で、レスタウロを行なっている(と、個人的には思っている)『レトロフト』の永井さん夫妻が来福されていたので、中洲のイタリア料理屋さんへ。

レスタウロとは極めて簡単に言うと、イタリアで行われている古い建物の修復と創造的な再生を行い、まちの人たちが交流する場を生み出すこと。まだ訪れたことはないのですが、レトロフトは以前にも増して、鹿児島の新しい文化の生まれる場としてよく耳にするように(最近のことりっぷの記事)。永井さんとは、以前から手紙やメールのやりとりをさせて頂いていて。ずっと僕たちのことを応援してくださっていて(ありがとうございます)、今回ようやくお会いすることができました。

思いがけずビルのオーナーになった永井さん夫妻。その追憶を穏やかに語ってくださいました。思いがけず。僕にも思い当たる節があり、それが人生というものなのかなあと最近よく感じます。ちゃんと準備できない分、時間はかかるけれども、より豊かで愛しいものに。イタリアで暮らされていたこともあり、暮らしや生き方、文化や歴史などの話に花が咲き、時間を忘れる至福な午後となりました。20年前ほどのミラノの霧の話にもなって。僕たちが見た霧と永井さんたちが見た霧は随分と違うことを知りました。見たこともないのに、何故か懐かしさを感じました。北イタリアの語り部、リゴーニ・ステルンさんがかつてこんな台詞を。

“同じ世界に生きているわれわれは、だれもがみな同郷の人(コンパエザーノ)”。

福岡と鹿児島と異なる場所ですが、ああ、同郷の人だなあと心から感じた、うれしい出会いでした。