宮沢賢治

佐賀七山の手漉き和紙「紙漉思考室」の和紙で作ったブックジャケット(文庫サイズ)。
服を仕立てるように、足踏みミシンを使い木綿糸で縫製。
その後、近代文学の名作から印象的な台詞の鋳造活字を拾い、一枚ずつ活版印刷機で手刷りを。

“ぼくはきっとできると思う なぜならそれをいま ぼくらがかんがえているのだから”
宮沢賢治/ポラーノの広場より

“透き通った風、夏でも底に冷たさをもつ青い空、うつくしい森で飾られたイーハトーヴォ(岩手)のモリーオ市(盛岡市)。その郊外の野原の真ん中にかつて「ポラーノの広場」はありました。そこへ夜行って歌へば、またそこで風を吸へばもう元気になる”と、そんなポラーノの広場をふたたび、つくろうとするときに、ファゼーロが言った言葉。震災直後、何て声をかけていいかわかりませんでした。いつか、再び立ち上がったときに、そっと背中を押すような言葉が良いと思い、賢治さんのそれをプレスしました。


Washi book jacket with Stories | Tohoku series #4 Kenji Miyazawa
Letterpress printing out quotations from masterpieces of Japanese literature.


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