トミー・アンゲラー「すてきな三にんぐみ」。僕の児童福祉のデザインの原点。

トミー・アンゲラー「すてきな三にんぐみ」。僕の児童福祉のデザインの原点。

 

 福岡の魅力について語られる機会が随分と増えてきたことを感じます。食べ物が美味しい、自然が近い、まちがコンパクト、アクセスが良い、起業しやすい、お洒落な人が多い…。そんな中、「子どもにやさしいまちですね」と福岡に移って来られた方が仰られた事があって。その方は里親の普及率をご存知の方ではあったのですが、まちの住人として嬉しく、そして少し誇らしくなりました。子ども(今、そして未来)のことなのに、子ども抜きで未来が決められていくことに、いつも疑問を感じていましたが、子ども主体で少しづつ、本当に少しづつ変わってきていることを感じます。

 さて、以前お知らせしたクラウドファンディングの「みんなの力で児童相談所のホームページをデザインしたい」。いよいよ残り2日となりました。目標金額もあと少し。福岡の様々な状況下の切実な子どもたちに届けることができるのは勿論のこと、メディアから聞こえてくるネガティブな児童相談所のイメージも変えてくれそうなこのプロジェクトにとても期待をしています。

 また、これは福岡の子どもたちだけではなく、みなさんの暮らすまちにも波及するプロジェクトだとも感じています。公的機関に対しての先入観、ある種の居心地の悪さや諦めのような感情(それは行政の人にとっても)。そういったものを抱くだけで終わらせるのではなく、状況をデザインして、仕組みを納品するという新しい市民参画のアプローチだと。さまざまな現場でより良い方へ変わっていく、そのはじまりの瞬間を一緒に見届けることができたらと思います。