高村光太郎

佐賀七山の手漉き和紙「紙漉思考室」の和紙で作ったブックジャケット(文庫サイズ)。
服を仕立てるように、足踏みミシンを使い木綿糸で縫製。
その後、近代文学の名作から印象的な台詞の鋳造活字を拾い、一枚ずつ活版印刷機で手刷りを。

“私はあなたの愛に値しないと思ふけれど あなたの愛は一切を無視して私をつつむ” 
高村光太郎/智恵子抄より



高村光太郎さんは、妻の智恵子さん亡き後の1945年に東京の自宅兼アトリエを空襲で失い、賢治さんの実弟の宮沢清六氏を頼って、岩手県花巻の宮沢家に疎開しました。しかし、宮沢家も同年8月に空襲により焼失したため、1945年秋から小屋を建て、農耕自炊の生活を始めます。後に高村山荘と呼ばれますが、現在も套屋によって保護されており、それは光太郎さんを敬慕する村人達が持ち寄った木で建てられたものだそうです。光太郎は、十和田湖畔の「乙女の像」制作のため、花巻を離れる1952年までの晩年の7年間を独りで過ごします。


Washi book jacket with Stories | Tohoku series #1 Kotaro Takamura
Letterpress printing out quotations from masterpieces of Japanese literature.


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