By takuma

夏至と冬至が暦ではなく、体感的に季節を感じる節目なのですが、その夏至を過ぎて夏はこれからだというのに、心がどこか秋に向かっているのを感じます。慌ただしくも充足した日々を過ごしています。我が子の成長にも驚くことばかり。最近、読み返した福永武彦の本にこんな一節がありました。

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書体デザイナーのヘルマン・ツァップさんが亡くなりました。いつも楽しく拝見しているドイツ在住の小林章さんのブログで知りました。まだデザイナーにもなっていなかった頃、欧文書体見本帳を見ながら何度もレタリングで書いたのが、ツァップさんの「Optima」という書体でした。佇まいが美しく、品があって、でも主張(余分なストレス)がなくて、時代を感じさせなくて、他のどの書体とも似てなくて。はじめて見て「わあ、きれいだなあ」と思わず言葉を漏らしたときからもう随分と経ちますが、その感動は色褪せることなく、たくさん書体を知った今では、より一層の特別で透明な空気をまとっています。

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とある美術館にコミュニケーションデザインで関わることになりました。たくさんの人に足を運んでもらうのは大事ですが、これまであまり興味のなかった人にも、新しい気づきだったり、喧噪な自分の外の世界と、内との世界の呼応と調和がとれる時間(場所)になればな、と思っています。そんなことをぼんやりと考えていると、長田弘さんの詩集に、とても共感する詩を見つけました。美術館に関わる方々から、常設展の良さを教えてもらってからは、好んで常設展を観るように。旧友に会いにいくような、過去の自分に会いに行くような、とてもゆったりとした時間を過ごしています。

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「平和」には、積極性もなければ、後方支援もありません。あるのは、戦争がないということ。どんな形であれ戦争に加わるのは平和ではありません。残された時間はわずかですし、できるクリエイションもわずかですが、それでも、あきらめちゃいけないと。大切なものを守るために。

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 もう随分と前から僕のことを頼りにしてくれた、ワークスのふくぐちさん。最近は長崎で進行中の保育園のプロジェクトで一緒に通っていて。現場監督はじめ、プロジェクトにかかわる人たちを剛柔織り交ぜながら引っ張っていく様に、「随分と成長したなあ」といつも微笑ましく見ていました。そんなふくぐちさんが結婚して京都に移るので、会えなくなることもあり、花見にかこつけてお掘まで(お堀の前に事務所を構えるワークスは桜のこの季節は、まつりが開かれるほど最高なのです)。

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まるで光の粒のようにミモザが色づきはじめていました。少し心が軽やかになります。きっと子どもたちにとっても、後藤さんはそんな存在だったのだと思います。

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 週末、ブックスキューブリックにて「かぞく」の創刊記念のトーク「かぞくのはなし」が行われました。事務局から今岡さん(ケニア滞在時に里親と出会って、里親制度や社会的養護に関心を持たれた方)。編集チームから、田北さん、遠藤さん。そしてキューブリック店主の大井さんが聞き手となり会は進みました。冒頭、今岡さんによる子どもの村の説明。それから田北さん、遠藤さんによる編集の背景のことを。制作中、お二人の姿を近くで見ていたものの、その真摯なまなざしを改めて噛みしめる時間となりました。

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謹んで初春のご挨拶を申し上げます。 蝋梅のつぼみが一気にほころびました。芳しさが増し、その甘い香りと共に清々しさが身体を巡りました。水仙と同じくらい好きな訳は自分が冬生まれという事以上に、黄色い花が春を感じさせてくれるからかもしれません。

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“わたしは今を生きています。過去は記憶し未来は予期するだけです。生きることを愛しています” ヘンリー・ソロー  クリスマス。我が子の枕元の小さな靴下の中に小さなミトンを。父になるということは、サンタにもなることだったんだと。寝静まった穏やかな表情を眺めながら、この子がおじいさんになる頃には、もう自分はいないんだなあと、当たり前のことを。改めて人生の短さを知りました。過去である父、未来である我が子、そして今である自分。一縷の糸が、すうっとつながったことで、より一生懸命、今を生きたいと強く思うようになりました。

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