イタリアへ

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11月の第2週までイタリアへ行ってきます。それに伴い連絡がとれなくなります。ご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。また、心良く送り出して下さるクライアントの皆様、本当にありがとうございます。昨年の10月を予定していましたが、交通事故後ということもあり、ちょうど一年伸びました。ですが必要な時間だったと思います。その間、多くの学びや出会いなど得難い経験が出来ました。また、事有る毎に気遣って下さったり、また励ましてくださったこと、生涯忘れることはありません。心より感謝致しております。


事故後、リハビリの事もあり病院の近くであり、海の近くで暮らすようになりました。水平線をぼんやりと眺める時間も増えましたが、潮の満ち引き(月のリズム)を目や耳で感じることが、これほど心も健やかにしてくれるとは思ってもいませんでした。満月の日のカニ達の大行進、狩りの上手な海鵜や鷺類、騎馬隊の如く荒々しく押し寄せてくる波、夕陽を浴びて神々しく輝きながら引いて行く波、鏡の様に雲の流れを写し、海鳥の航跡をしっかりと残す夕凪。一度たりとも同じものはなく、日によって、時間によって違った表情を見せます。そんな風に太陽や月など、自然よりももっと大きな存在を身近に感じていると小さなことが気にならなくなり、もっともっと、やさしくありたいと思えてくるから不思議です。夕暮れ時の砂浜では、おじさん達が釣りをし、若いカップルは愛を語らい、親子はキャッチボール、老夫婦はウォーキングをしたりと、決して交差することのないと思われる人々が思い思いの時間を過ごしています。ただ、それだけですがその光景に得も言えぬ多幸感を覚えます。それだけで多幸感を感じる訳ですから私を必要としてくれる人にはもっと、幸せになってもらいたいと思うのは至極、当然のことなのかもしれません。日々は愛おしく、仕事は丹念に。失くしたものも大きいですが、それ以上に得たものも大きいことを感じるこの一年でした。本当に感謝しています。ありがとうございます。



さて、詳しくは帰ってきてから話すとして、短期間ではありますが主に活版や活字文化、福祉、まちづくりについて学んできます。より一層、皆様の力になれればと思っています。いつも献身してくれる妻は、田舎でスローフードや家庭料理を学んだり、歴史ある布屋さんなどを巡ると張り切っています。本当にいつもありがとうございます。では、行ってきます。