また今日から

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戻ってきました。本当にありがとうございました。一昨年のイタリアは活版の源流を辿ることと、観光でしたが今回はより日常に近い場所へ。「“知る”ことは“感じる”ことの半分も重要ではないのです」とレイチェル・カーソンの言葉通り、文化、福祉、まちづくりと、良き出会いと、学びと実りの多い旅になりました。本当に行って良かったです。より心が大きく、そして体が軽くなったことを感じます。イタリアにあるけれど、日本にないもの。ではなく、もともと日本にあるもの、あったけど見えにくいもの。それに気付けた自分の感受性をもっと信じていこうと思います。もっと自由に、のびやかに仕事に励んでいきます。

写真は何でもない階段のくぼみ。今回、デジタルカメラではあまり写真を撮らなかったのですが、レンズを向けずにはいられませんでした。何年も何十年も、ひょっとしたら何百年も日々繰り返し誰かがこの階段を登り、次の場所へと。また誰かと誰かが腰をかけて、悲喜交々語らう為の最小の“場”を提供していたり。その凹んだ分の時間と、通り過ぎ去った人たちに想いを馳せると込み上げてくるものがありました。そうそう、そんな風に私もなりたい、と。人知れず、気付かれず、人の役に立てるような、そんな生き方ができればと思います。旅先では、街角でカフェで列車の中で店先で、至る所で、Bon viaggio(良き旅を)!と声をかけられました。 il grande viaggio della vita!
grandeは素晴しさ、viaggioは旅、そしてvitaは人生。ほんと、人生は素晴しい旅ですね。悲しみも喜びも受け止めて前に歩んで行きます。