FAFサロンを終えて

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昨日のFAF(福岡建築ファウンデーション)サロン、急に冷え込んだ中、足をお運び下さった皆様、ありがとうございました。FAFサロンはこれまでテーマを「○○○のひみつ」とされてきました。ですので、今回「ソーシャルデザインのひみつ」となりました。メディアや書籍等で伝えられる「社会の課題をアイデアで解決!」とある種、わかりやすいソーシャルデザインもあれば、私が行うデザインのように、見えにくく気付かれにくいものもまた、ソーシャルデザインなのかな、と感じています。そして、自分が想うソーシャルデザインは、やっぱり「社会」という掴みにくく大きなものではなく(“世間”と言う言葉の方がしっくりきます)、目の前のひとりひとりの個人に向き合うことなのかなと感じています。現実は変わらずそこにあります。ですのでそれをお伝えできればと普段、SNSやブログなどでは伝えない少し重い内容になったかと思いますが、直接お話できたこと有り難く思います。少しでも何か感じて頂けていたら嬉しいです。

とある方からその困難な状況化の人たちの怒りや悲しみをダイレクトに表現するクリエイティブもあるんじゃないかと聞かれました。確かにそういう表現もあるなと、ハッとしました。ですが、私はやっぱり、あたたかくてやさしいものが良いなと。怒りや悲しみ、憂いさまざまな感情を受け止めて、やさしく、あたたかく届け続けたいと思います。また、その困難な状況化の中にいる人たちに私のデザインが果たして意味を成しているのかと、そのような質問も頂きました。確かにそうかもしれません。山火事をバケツの水で消すような行為かもしれませんが、自分の中で最良と思うことを行い続ければと思っています。他にもいくつも有り難い質問や感想を頂きました。自分の中でゆっくりと咀嚼しながら行動に移して行ければと思います。今回、このような機会を与えて頂き、本当にありがとうございました。

FAFは、『福岡の街を、デザインを育てる土壌として耕すこと』のミッションの元、福岡近現代建築ツアーやワークショップなど、さまざま取り組みを行われています。ぜひ引き続き、Webサイトなどご覧下さい。

NPO法人福岡建築ファウンデーション|http://fafnpo.jp/