大分、日田へ

IMG_9243

妻と大分日田へ。駅に日田の映画館『リベルテ』の原さんが迎えに来て下さり、日田を案内して下さいました。日田へは観光でしか訪れたことがなく、原さんが好きな風景、例えば小さな橋であったり、新緑の木立であったり、川岸であったり、狭い道であったりと、名前はないけど、その地で暮らす人が好きな景色、大切にしているものに触れると、いつも心がぽかぽかします。あいにくの雨模様ではありましたが、より情緒豊かな景色が広がり、随分と癒されました。ちなみにその風景は最新号の「暮しの手帖」に載っているそうです。

IMG_9236

日田駅前の老舗の食堂『寶屋』さんでは、ようやく「きこりめし」を。味もデザインも大変美味しゅうございました。実は、寶屋さんは僕たちの活版のブックジャケットを全校生徒に贈りたいと仰って下さった某高校の理事長さんの義弟さん夫婦が営まれています。理事長さん夫婦から日田に行かれた際はぜひと伺っていたので念願叶いました。他にも美味しそうな定食がたくさん。日田駅前にありますので、日田に寄られた際はぜひに。同じく、最新号の「暮しの手帖」にお二人も載っているそうです。

IMG_9279

それからリベルテへ。ひさしぶりにゆっくりとお話を。これは言葉にするのは難しいのですが、リベルテと言う場が、原さんの色んな人たちとの出会いや関わりの中から生まれた、たくさんの小さな愛情(カミサマ?)で満たされていました。空間(原さんの居場所)が喜んでいるのを感じて、泪が出ました。場所に泪するのはひさしぶりでした。妻も同じようでした。ちょうど小池さんの絵画展「東日本」も展示されていました。一人で海辺を歩いたときのあの空気を思い出しました。

陶器に入ったリベルテオリジナルの珈琲を飲みながら、岩手、陸前高田の農家であり、木こりである佐藤直志さんを描いた「先祖をなる」を鑑賞。今、このタイミングで観れることに不思議さを感じながらも心からの感謝を。直志さんの生き様に少しだけ触れることができました。“頑固”だとはまったく思いませんでした。頑固だということは、それだけ愛情が深いと言う事の裏返しなんだと思います。身近な人たちや陸前高田のまちに直志さんの深い、深い愛を感じました。原さんもそうですが、身近な人たちや次の人たちに眼差しを持っている人たちに触れ続けたいし、自分もそうありたいな、と。