いろはもみじ

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ぽつりと立つ、いろはもみじ。下にはベンチが置いてあって、色づいた頃、この木の下で読書をしたらさぞ心地よいだろうと楽しみにしていました。でも、ほんの一週間、足が遠のいたら散ってしまっていました。名残惜しさを感じつつ、せっかくなので腰をかけ、しばし思案にふけりました。足下にはまるで誰かが配置したように、いくつかの葉っぱが。無作為の成せる美しさに魅了されました。冬の気配に気持ちが高まり、秋の轍には気持ち引っ張られて。なんとも可笑しなものです。

“無窮の彼方へ流れゆく時を、めぐる季節で確かに感じることができる。自然とは何と粋な計らいをするのだろうと思う。一年に一度、名残り惜しく過ぎゆくものに、この世で何度めぐり合えるのか。その回数を数えるほど、人の一生の短さを知ることはないのかもしれない”星野道夫

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