漉くこと、縫うこと、拾うこと

新しくなった手の間さんで、青い月と紙漉思考室さんの展示「漉くこと、縫うこと、拾うこと」が行なわれます。手の間9号(4P〜29P )で紹介しているブックジャケットを中心に、青い月はこれまでの仕事の紹介と、活版の商品や妻が縫製したものなどの展示。紙漉思考室さんは豊富な和紙の見本と、これまでに行なってきた様々なクリエイターとの仕事を紹介。活版と和紙が繰り広げる穏やかな世界を、手で実際にさわって実感してください。また、期間中、交流会やワークショップも予定しています。交流会ではこれまでの仕事のこと、手の間9号にも綴られていますが、長崎から始まった活版文化や、クリエイティブディレクションを行なっている新しい長崎の動き「ナガサキリンネ」などの話ができればと思います。紙漉思考室の前田さんからは、ブログだけでは伝わってこない様々な仕事の話が聞けると思いますので、僕も楽しみにしています。また、最近、ipadでブログを始めた妻も話します。このような場所に出てくるのはあまりありませんので、温かく迎えて頂きますと幸いです。

寺尾さんから活版を受け継いではや、4年の月日が経とうしています。寺尾さんだけではなく、その世界の人達が築いてくれた上に立つ訳だから、その挟持や領域を決して侵してはいけないという意志と、さまざまな人の想いに応えることができないふがいなさに、随分と苦悩した時間を過ごしてきました。そうして、その悩みなどまるごと含めて伝えてくれた「手の間」が出て、精神的に解放されたと思ったのも束の間、今度は事故で活字が拾えなくなりました(写真はまだ手が正常な頃にカメラマンの志賀さんが撮ってくださったもの)。でも、それは身体的にも我を介在させないという意味だと受け止めています。振り返ってみると、様々な出会いと実りをもたらしれくれた活版というものに、今は心から感謝をしています。みなさまにお会い出来ること、とても楽しみにしています。


漉くこと、縫うこと、拾うこと。-青い月と紙漉思考室の仕事-

日時=12年9月7日(金)〜13日(木)11:00〜18:00
場所=手の間 〒810-0042 福岡市中央区赤坂2丁目3ー32 赤坂MOKUZO2階
http://www.tenoma.net/

●交流会
中川たくま・なつき(青い月)と前田崇治(紙漉思考室)を交えて、三者三様の仕事の話を。
日時=2012年9月7日(金)時間=19:00〜21:00 定員=15人 
参加費=1,500円(飲み物・軽食付き)場所=手の間

●名入れ便箋ワークショップ
ご自身の名前の活字を文選し(拾い)、組版を行ない紙漉思考室の和紙(楮/5枚)に
活版印刷機でプレスをして、オリジナルの名入れ便箋を作ります。
日時=9月8日(土)・9日(日)13:00〜17:00 時間=15分程度
参加費=1,000円 場所=手の間

交流会・ワークショップともに、
お申し込みはメールかお電話で、mail(at)tenoma.net TEL.092-761-0395